高校教員の仕事は、生徒に学ぶことの楽しさを教えるとともに、夢の実現に向けて努力する機会を提供する素晴らしい仕事です。志望動機や志望理由には、専門教科の指導方法についての具体的な考えを披瀝し、同時に、進路指導に関する積極的な意見を述べておくことが、教員としての可能性とやる気をアピールすることにつながります。
国語教員志望動機例文
高校時代に恩師の先生方から、社会のことや人生のこと、さらには恋愛のことに至るまで、さまざまな大切なことについて考えさせられる機会を与えられました。そのときの喜びや感動から、私も人に同じ喜びや感動を与えられる人間になりたいと思い、高校の教員の道を目指す決心をしました。
国語という教科は、私たちが日本人としてのアイデンティティを自覚することに役立つ教科だと思います。現代人は情報通信やインターネットの普及・発展によりさまざまな価値観を知るようになりましたが、宗教であれ道徳であれ、その良否を判断し取捨選択するための精神的な支柱が希薄になり、伝統文化や日本人の個性を喪失することにつながっていると思います。私は、かつて日本的な価値や美意識があったことを生徒たちに楽しく知ってもらうため、例えば、古事記や古今和歌集にある恋愛の歌を一首ずつ授業の冒頭で「今日の一首」として紹介し、その歌のシーンや時代背景についての最新研究の解釈などを説明したいと考えています。
また、生徒たちの多くが心の中に抱いていると思われる進路への不安や迷いに対して、人生の先輩として、何らかの指針や正解を得る手伝いをしたいと思います。生徒の本音をどのようにして聞き出すかがまず問題ですが、日常の授業や部活の指導のなかなどで、折を触れて自由に話し合える機会を作り、悩みや疑問を一緒に考えて、役立つ提案をしたいと考えています。