航空会社の志望動機の例文

　私が航空会社に強い関心を持つようになったのは、小学校の社会化見学で成田空港に行ったときのことでした。貨物機の存在と、諸外国との間で人だけでなく大量の物資も輸送されていることを初めて知り、それが大変意外で印象的だったことを記憶しています。大学生になって航空産業についての知見を広めるにつれ、航空会社が単に人と物の移動を担うにとどまらず、世界の国家・民族の交流と文化・情報の伝播にも必要不可欠な地球規模のインフラであると認識したことから、航空会社への就職を決心いたしました。
　数ある航空会社の中から貴社への就職を志望した第一の理由は、貴社が安全運航を最優先とする基本方針を伝統的に堅持していらっしゃることです。それが理想や目標としての企業理念ではなく、社風として社員全体に根付いていることを企業研究や会社訪問で知りました。利益追求・事業拡大などの経済活動よりも、安全運航とそのための社員教育・設備投資などが優先する会社であってこそ、社員は誇りをもって業務に邁進できると思います。また、会社訪問で感じたことですが、貴社は異部門の間での意見交換や人材交流が活発な会社だと思いました。横の人的つながりが強いため、大企業でありながら団結力にすくれた会社だと拝察いたします。社員同士が信頼し合い、協力して業務に当たる社風にも大変好感を持ちました。
　以上の通り、人命最優先であることと人間尊重の組織であることから、私は貴社への就職を切望いたします。

　機械工学科の諸先輩からお話を伺ったところ、機械メーカーや家電メーカーでは製品の一部を構成するパーツや機構の開発を担当する仕事が多いことを知りました。ひとつの研究テーマを徹底して追究する仕事は、エンジニアとしてやりがいがあると思います。しかし、私はより広い視野で製品と向き合っていく仕事がしたいと思い、航空会社の技術職を志望いたしました。航空会社では航空機を自ら開発することはできませんが、整備士は機体全体や各部品の構造・特性と組み立て方法を理解し、ケースバイケース、問題点を分析して解決方法を見つけていかなければならないことを、貴社の会社説明会にて伺ったからです。
　また、貴社の技術部門においては、機体の整備・管理ばかりか部品の改良・開発にも優れた実績があることを知り、驚きとともに共感を覚えました。専門分野の知見を広め、自ら新しい技術や部品の開発に従事できることは、技術職としてこの上ない喜びであると思います。私は、航空機を熟知したプロフェッショナルとして認められるエンジニアに成長できるよう、先端技術の学習と内外のエンジニアとの交流にも努め、日々研鑽を怠らない所存です。航空機の安全運航を支える技術職として誇りを持てる仕事ができるよう頑張りますので、何卒よろしくお願い致します。